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松の木を植えよう [原風景・まちづくり]

「黒松の苗木」を育てています。

鵠沼、或いは、鎌倉、茅ヶ崎在住の方ならご存知の様に、かつての
「湘南」の面影、風情は、何処へやら……。特に、鵠沼、片瀬海岸周
辺は、急激に変化しています。

この地域は、日本最初期の別荘地のひとつ。一面の砂丘、湿地地帯
でしたから、土地を購入するにあたっては、黒松の植樹が奨励され、
やがて松原に生まれ変わりました。今思えば、環境に優しく、気候に
合った開発方法だった訳です。

玉石に竹垣の街並み。みんなで植え、育った黒松が、たった百数十
年で、いとも簡単に伐採され、いつもの散歩道が、数日後には、容赦
なく更地になり、砂が飛んでいます。

相続税その他の諸事情ある私有地ですし、防災、法律的問題などが
複雑に絡みます。経済効率も大切な事柄ですから、やむを得ない部
分も多々あります。

しかし我々は、分譲開発の担い手(設計事務所であれ、不動産会社
であれ、住宅メーカーであれ)を選ぶ事が出来ます。良心的な担い手
であれば、依頼主の「きもち」を汲んでくれます。

それでも、残せる松の木には限りがあるかも知れません。多くの松が、
敷地境界線沿いにあり、道路後退により、姿を消す場合もあります。

1:残せるなら残す
2:なるべく街路沿いだけでも残す
3:それ以上に植える

そう……、「残す」が非常に難しく、或いは、ここまで壊滅状態になっ
てくると、「植える努力」が必要と思います。

藤沢市の指導では、最低区画が100㎡(約30坪)の基準があります。
売買し易い金額の問題もあり、多くが、30~40坪で分譲されている
事でしょう。その「30~40坪あたりに1本」運動で良いと思います。

1軒に1本でも、100軒集まれば100本です。点は線になり、やがて
面になります。

勿論、土地をお持ちの方(売り手)の「きもち」だけでなく、官民問わ
ず、開発に関わる様々な方の善意が必要ですし、そして、新しくお住
まいになる方にも、鵠沼の歴史や文化、先人達の「きもち」を知って
お住まいになって欲しいと思います。(椰子の木も良いけれど、黒松
も是非1本。樋が詰まると、言わないで。)

先ずは試しに、2月から、アトリエの庭で、樹高40cmの小さな黒松を
3本育て始めました。成長期に入り、伸び始めましたので、何れ定植
しようと思います。
素人ですので、順調に育つかどうかは不明ですが……。


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